毒吐き幼なじみはときどき甘い。
「……いなくなったかな」
雪森くんがはぁ、と小さく息を吐いた。
「…巻き込んでごめん。
あーいうの、苦手なんだ」
そういえば昴くんが言ってたな。
雪森くんは女の子と話すの苦手だって。
あんなの、昴くんがテキトーに言っただけだと思ってたけど、間違ってなかったんだね。
「…モテるのも大変だね」
「モテてんの?俺」
「え…」
気付いてないんか?
「話したこともない人なんだけど」
「…だから、話してみたいんじゃない?」
「そういうもんなのか」
へぇ〜…と雪森くんが呟いた時。
───ガチャン。
「「え?」」
嫌〜な音が倉庫に響いた。