毒吐き幼なじみはときどき甘い。
誰かに連絡しようにも、スマホは教室だ。
しかも、助けを求められるような友達もいない…;
「誰かに連絡……
……って、俺スマホ教室に置きっぱだ」
「私も…」
「誰かが来てくれるのを気長に待つしかないな」
いつもなら部活があるはずだけど、
今日はないって、先生言ってなかった…?
「本当に来てくれるかな…」
「きっと大丈夫だよ。
せっかく2人でいるんだから、楽しく話でも…」
雪森くんが明るい雰囲気にしようとしてくれてるのに、
突然視界がぐわん、と揺れて、その場にしゃがみ込んだ。
「千花ちゃん?
どうした?」
「……気持ち悪い、かも」
「えっ」
「寒い…」
倉庫の中は外よりも寒い気がする。
「のど…」
「え、なに?」
「喉…渇いた…」