毒吐き幼なじみはときどき甘い。





お隣だから、迷うことなく帰り道を歩く昴くん。



いつもと同じ景色のはずなのに、昴くんにおぶられてるから少し高い目線で変な感じ。




「昴くん…」



「なんだよ、まだ起きてたの」



「捨てられそうだから寝ないよ…」



「だから捨てねーよ!」




「ホントおまえは最上級のバカだな」とブツブツ文句を言う昴くん。



……今日の昴くんは本当に変。



私をおんぶして帰ってる。しかもカバンも持ってくれてるなんて。



明日は雪でも降るのかもしれない。




「おまえ、いつからひどくなったんだよ」



「え…?」



「体調。
朝も変だったけど、
どれくらいから体しんどかったんだよ」




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