毒吐き幼なじみはときどき甘い。



「ごめん…、雪森くん」



「怪我がないなら別にいい。
次から気をつけろよ」




ぶっきらぼうにそう言って、雪森くんはスタスタと歩いていった。




「ひぇー…びっくりした」




口から内臓飛び出すんじゃないかってくらい、ビビって全身が震えたよ…!




雪森くんは、同じクラスの男の子。



話したことはほとんどない…けど、目立つから知ってる。



目力はあるし、明るい茶色の髪の根本は黒くて、いかにもヤンキーって感じ。



でも、肌は綺麗だし、鼻は高いし、唇は薄いし、神パーツが集まったみたいな顔。



近寄り難い独特のオーラを纏ってる(感じがする)からまわりにあまり人は寄らないけど、


女の子は雪森くんにお近付きたいになりたいんじゃないかな?




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