毒吐き幼なじみはときどき甘い。
「……体育のとき、
動いてもあんまり汗かかなくて…
フラフラして、途中から座って休んでた」
「汗かかなかったって…
おまえ、俺が昼あげたスポーツドリンク飲まなかったのかよ?」
「……昴くんから貰ったものなんて、怖くて飲めない」
「……俺のことなんだと思ってんだよ」
チッと舌打ちする昴くん。
でも、怒ってるような声じゃなくて、
悲しそうな声だった。
「……自分の体調悪いのに、
俺からもらったもん飲めないとか。
どんだけ俺のこと嫌いなの」
「……」
私に問いかけてるような感じじゃなくて、独り言のように棒読みで言う。
……ごめんね。昴くんのこと大嫌いで。