毒吐き幼なじみはときどき甘い。



その違和感に気付いたのは、お昼休み。




「……あれ、昴は?」




いつもと同じように雪森くんの元へ金髪男がやって来て。


その隣に昴くんがいないことに気付いて、違和感の正体はこれかと納得した。



朝も休憩時間も、いつも見るはずの顔を見なかったから、変だと思ったんだ。




「今日休んでんだよ。
風邪ひいたっぽい」



「……へぇ」



「昴が風邪ひくとか信じらんねー」




ケラケラ大声で笑ってる金髪男に、思わずムッと唇を尖らせた。



友達が風邪ひいてんのに、何が面白いんだよ。



しかも昴くんが風邪って



私のがうつったんじゃ…。





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