毒吐き幼なじみはときどき甘い。



急いで昴くんの教室に行ってみる。



休みだって知ってるのに、なぜか体がそっちに向いていた。







「あれ?千花ちゃん!」



「海ちゃん…」




昴くんの教室に行ったら、海ちゃんがすぐ気付いて私の方へ来てくれる。




「どしたの?
今日は食堂行かないの?」



「……あの…」



「?」



「…昴くんは?」




休んでるの知ってるのに、何故かそんなことを聞いてしまった。



そんなこと聞いて、どうしたいんだ私。




「今日は休んでるよ。
風邪ひいたって」



「あ……そ、そっか」




知ってる答えが返ってきて、当たり前なのに、ずっと胸のところがモヤモヤするような、チクチクするような感じ。



……風邪、私のせいだったらどうしよう。




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