毒吐き幼なじみはときどき甘い。
「昴のこと心配なの?」
「えっ…あ…」
「千花ちゃん、昴のこと嫌いって言ってたけど、
ホントは昴のこと放っとけないんでしょ」
「……そうかも」
そういえば昔から、
学校で風邪が流行ると、私が先にかかって。
私が治るくらいに、昴くんも風邪ひいてた。
昴くんは私よりも風邪が長引く方で、結構熱も出る方で…。
私のせいかもしれないのに、放っておくほど鬼じゃないよ。
「千花ちゃんがお見舞い来たら、
昴よろこぶかもね」
「……嫌がると思うよ。
風邪寄越しやがって、って怒られそう…」
「ううん。
あたしが知ってる昴はそういうやつじゃないから」