毒吐き幼なじみはときどき甘い。
*
「……」
放課後。
私は一度家に帰った後、
コンビニの袋を持って、昴くんの家の前にいた。
「……元気そうだったら、すぐ帰ろう」
一人ぽつりと呟いてから、
昴くんの家のインターホンを鳴らした。
「……」
返事がない。
やっぱり風邪が酷くて、寝てるのかな…?
もう一度鳴らして少し待っていたら。
『……どちら様ですか』
インターホンから、かすれた低い声が返ってきた。
……昴くんの声…だよね?