毒吐き幼なじみはときどき甘い。









「……」




放課後。



私は一度家に帰った後、
コンビニの袋を持って、昴くんの家の前にいた。




「……元気そうだったら、すぐ帰ろう」




一人ぽつりと呟いてから、


昴くんの家のインターホンを鳴らした。




「……」




返事がない。


やっぱり風邪が酷くて、寝てるのかな…?



もう一度鳴らして少し待っていたら。




『……どちら様ですか』




インターホンから、かすれた低い声が返ってきた。



……昴くんの声…だよね?




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