この夜、返品可能です。
「はぁ?嘘でしょ、だって乳がないよこの女」
「宵、女の趣味落ちたよね」
「いや、落ちたってかあれじゃない?誰でも良いんじゃない、宵のことだし」
「えー確かにそれは有り得る〜」
おうおうおう、めちゃくちゃ悪口言われてるぞ有川 仁乃。
金髪のボインさんに、黒髪のボインさん。身体のラインがくっきり出るセクシーかつジューシー(とは?)な服を着たオトナの女の人がふたり、わたしを見て フッと鼻で笑った。
「な、なんですかあの」
「なにって、べつに?宵があたしらの誘い蹴ってまで選んだ女が このちんちくりんか〜って思っただけ」
「おぉん……」
ボンキュッボンのセクシーガールに言われたらなんにも言えない。
如何せん、こちとら渾身のAマイナスだ。太刀打ちできるはずは無い。
ムッと睨めば、「カワイー」と言われた。心が全く籠っていない、それだった。