この夜、返品可能です。
「仁乃は分かってない。セフレって、お互い好きって気持ちがないから成り立つの。わかる?」
「わ、わかるよ そのくらい」
「じゃあ、仁乃は俺のことが好きじゃないからセフレになりたいんだ?さっき俺のこと好きって言ってなかった?」
ちがうって、何度も言ってるのに。
宵くんが彼女を作らないって知ってるから、宵くんに触るには「せふれ」になるしかないって思ったんじゃん。
首を横に振る。宵くんは呆れたように「バカじゃん」と呟いたけれど、手首は掴んだまま離してはくれなかった。
「仁乃は何も知らなさすぎなんだよ」
「……知ってるもん」
「じゃあ、今から自分が何されるかわかる?口で説明できんの?」
「────っ、」