この夜、返品可能です。
「っ、宵くんっ、みみ、みみっ」
「うん」
「変っ、なんか、くすぐった…っ、うぅ」
「ん、それね、感じてるって言う」
「か、感……っ」
「良かったね、ひとつ知れて」
宵くんが ふっと笑うものだから、耳に息がかかってそれもまた身体を震わせた。
顔があつい。熱を持っている。
宵くんの手がするりと頬を撫で、「あっつ」と呟かれた。心臓は鳴り止まない。
ずっと宵くんに反応してる、そんな感じだ。
「さっきの続き。仁乃、今自分が何されてるか 口で説明できる?」
一旦唇を離した宵くんと目が合う。
やだ、そんなに見つめないで。
恥ずかしい、顔が赤いのも見られてる。なんでこんなにこの部屋は明るいの。
耐えきれなくてふいっと目をそらす。
────けれど。
「ダメ、俺今質問してんの。目、逸らすなよ」
グイッと顎を掴まれて、無理やり視線を合わせられた。
やだやだ、宵くん。
わたし限界、頭爆発しそーだよ。