この夜、返品可能です。
「にのー」
「おっあ?宵くん?」
「にのちゃん」
「なにこれなんのドッキリ宵くんなんでそんなに可愛いの」
「にーのっ」
「そんな、『まーきのっ』みたいな言い方」
「にの、はい、ここ手ぇ回して」
「あっ!?!?」
「そう、んで、はい ぎゅううう」
「まてまてまて ちょっ、鼻血鼻血鼻血 わたしの鼻血が」
「かわいい、なめていい?」
「ダメ汚いわたしの鼻血なんか舐めるものじゃないソーシャルディスタンス!」
「にのうるさいよ」
「急に通常運転?可愛いからなんでも良いけど」
首に巻きついて離れない甘々モードの宵くんから、ほんのりお酒の香りがする。
目がとろんとしていて、暑そうにシャツを仰いでいる。妙に色気があってさっきから鼻血が止まらない、どうしよう。
「仁乃ちゃん、ちゅーしよ」
ぶち抜かれた心臓。
宵くんの唇を奪って幸せな眠りにつこうね、わたし。