この夜、返品可能です。




《名前は?》

「あ、仁乃です」

《仁乃ちゃん!可愛すぎる名前だそして声も良いJKって尊い俺もJKと付き合いたい紹介してくれ》

「は、はぁ…機会があれば」



早口だし饒舌だなぁ。

あと実際に通話をしてみて思うけれど、やっぱり声がデカい。


この会話の内容は確実に宵くんにも聞こえていると思う。



宵くんは酔いが冷めたのか、ふらふらと立ち上がってベッドにダイブした。額に腕を乗せて深呼吸している。


頭痛いのかな、お水持ってきた方が良いかな。

電話を繋げたまま、ベッドに寝転がる宵くんの顔を覗き込む。


綺麗だな、好きだな。





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