この夜、返品可能です。






「ごめん。だから、お詫びに3分だけ仁乃の言うこと聞く」




ちょっと申し訳なさそうに眉を下げている。

えー……と?
まずどこから突っ込めば良いんだろう。



「3分だけ」


「そう。や、俺も一応人間だからさ、仁乃に申し訳ないことしたなって思ってるし。でも行ったってよりハルカに連れてかれたって感じだから、不可抗力だったわけ。だからまあ、いろいろ考慮して3分」


「懺悔の気持ちで 3分くれる人初めて見たんですが」

「謝るのなんて誰でも出来るじゃん。仁乃って結構めんどくs……んん、まあとにかくそんな感じだから、形で見える方いいかなって?」


「宵くん……わたしが行きたいって言ってたの、覚えててくれたの」

「まあ」


「わたしのこと考えてくれてたの……」

「…まあ」


「あと腹筋あるのギャッッップがやばいですハアハア」

「ハアハア言うのやめてさすがに引く」



なるほど、そういうことらしい。



ハアハア言ってしまいそうな口をキュッと閉じ、「ごめんな」と謝る宵くんを見つめる。



もしかしてわたし、結構愛されているのでは?



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