とろけるような、キスをして。
「……大和さんのところは?」
「俺といるのに大和のことばっかり。なに、みゃーこはそんなに余裕なの?」
「なっ……」
「俺は余裕無いよ?ほら」
そう言って私の手を持って、ジーンズ越しに熱く滾る場所に触れさせる。
興奮しているのがわかる、その質量の高さ。
赤面しながらも、思わず撫でるように指をその部分に這わせてしまう。すると見ただけでもわかるくらい、また膨らんだ気がする。
そのお返しとばかりに、私の太腿の内側を修斗さんの指がツー……と這った。
「っ!」
「俺といるのに、気安く他の男の名前呼んでんなよ?……そんな余裕、無くしてやるから」
……私に余裕?そんなの、あるわけないじゃん。
心臓は破裂しそうなほどうるさく鳴り響いているし、呼吸すらおかしくなっている。
上気した頰と熱い視線が、私を溶かすように射抜いていく。
「頭ん中から、俺以外なんて消えればいい」
「俺のことだけ考えて、感じてろよ」
言葉が、甘い蜜のように脳に染み込んでいく。
それは、私を優しく包み込んで。そして溶かしていく。
キスの雨を降らすかのように、絶え間無く何度も角度を変えて重なる唇。
次第に耳、首筋、鎖骨へと動くそれは、壊れ物を扱うように優しく、丁寧に私を愛撫していく。
冷えた指先が、私の敏感なところを執拗に責めて。
その刺激に、私は幾度も吐息を漏らした。
「……美也子。本当可愛い」
たまに呼ぶ"美也子"が、さらに興奮を煽る。
窓から私たちを照らす月明かりと、しんしんと降り続く雪。
外は寒いのに、お互いを求め合う身体は熱い。
響く嬌声とベッドが何度も軋む音。
少し遅れてやってきたクリスマスは、とても熱い夜だった。