とろけるような、キスをして。
報告
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顔がなんだか痒い。
意識が浮上した時、痒みに目を擦る。
片目を半分だけ開けると、目の前に修斗さんの綺麗な寝顔があった。
「っ」
どうやら髪の毛が私の顔にかかっていたよう。
それを指でそっと避ける。
暖房は夜中のうちに自動で切れていたものの、素肌のままくっついて寝ていたからか布団一枚でも温かかった。人肌が一番温かいというのはどうやら本当らしい。
私に抱き着くように眠る修斗さんの寝顔をしばらく見つめる。
薄く開いたピンク色の唇が、昨夜私にたくさんのキスをくれてたくさんの愛を囁いてくれたのを思い出す。
それだけで身体の奥が疼くような感覚がして、自分で恥ずかしくなって赤面する。
そうこうしているうちに、修斗さんが目を覚ました。
「ん……んー……」
「修斗さん?おはよう」
「みゃーこ……おはよ」
まだ微睡の中なのか、何度も目を擦りながら私の首筋に顔を埋める。
それがくすぐったくて身を捩る。
「ちょっと修斗さんっ、くすぐったいよ」
すると段々と目が覚めたのか、ふにゃりと微笑んでキスを一つ。
「おはよみゃーこ」
「……お、おはよう」
朝から甘い。甘すぎる。
「昨夜はごめん。我慢できなくて。みゃーこも移動で疲れてたのに」
「ううん。謝らないで」
受け入れたのは私だし、一緒にいられて嬉しかったのは事実。
「むしろ、泊まっていって大丈夫なの?ロトンヌ行かないといけないんじゃなかったの?」
大和さんと雛乃さん、困ってないだろうか。