とろけるような、キスをして。
修斗さんはスマートフォンを取り出すと、
「うわ、めっちゃ不在入ってる」
と欠伸をしながら電話を折り返す。
何故か私を抱きしめたままだから、その耳元で鳴るコール音も全部筒抜けだ。
『おい修斗!お前今どこにいんだよ!?ちょっと出るだけっつっただろ!』
……やっぱ怒ってた。そりゃそうだよね。
「悪い。みゃーこ帰ってきたから一緒にいた」
悪いと言いつつも、修斗さんは私の髪の毛を撫でて遊んでいる。
ダメだ。この人全く反省してない。
『みゃーこちゃん!?……ってことはお前、まさか……』
「後でみゃーこ連れてそっち行くからさ、ちょっと待ってて」
『あ、おい!』
修斗さんは勝手に話を終わらせて電話を切る。
「……大和さん、怒ってたよ?」
「いいの。アイツはいっつも俺に対してはあんな感じだから」
「どれだけ怒らせてるのさ……」
そんなんでも一番の親友らしい。男同士の友情というのはよくわからない。
「あー……服着たくない。布団から出たくない。みゃーことずっとくっついてたい……」
そう言って私の胸に吸い付くようにキスをした修斗さんに、私の肩が跳ねた。
そのまま伸びてきた手が下から掬い上げるように揉みしだく。
服を着ていないから、その刺激は甘く全身に響く。
「ちょっ……待って」
「少しだけ」
反対側の手が後頭部に回り、引き寄せられて深いキスをされた。
目覚めてすぐに、そんな。
押し寄せてくる快感に抗おうとするものの、修斗さんはそれを許してくれなくて逃げられない。
その手が背中を撫で、さらに下に向かおうとした時。
私のスマートフォンが音を立てた。