とろけるような、キスをして。
「来年も、一緒に祝おうな」
「そうだよ。またみゃーこちゃんのためにたっくさん料理作るから」
「うん、ケーキもね」
三人の温かな言葉に、キューっとしていた胸がじんわりと元の姿に戻っていく。
向こうに行ってからは誕生日なんてあってないようなもので、ただ年齢の数字が増えるだけだった。
晴美姉ちゃんから電話やプレゼントは郵送で届いていたものの、こうやって直接祝ってもらうのは、本当に久しぶりだ。
三人の気持ちが嬉しくて。私のためにこんなに良くしてもらえるのが、幸せで。
子どもみたいに泣く私をからかうわけでもなく、優しく包み込んでくれる皆が大好きだ。
「……私、幸せすぎてこのままじゃダメ人間になっちゃいそう……」
照れ隠しに、涙を指で拭きながら言うと
「いいよ、なる?みゃーこなら大歓迎。俺が養うよ?」
ときょとんとした声が聞こえた。
冗談のつもりだったのにまさかそんな言葉が返ってくるとは思わずに、涙も引っ込む。
顔を上げると、修斗さんがふわりと微笑んだ。
「俺無しじゃ生きていけないくらい、俺に依存してくれてもいいよ?むしろそうしよう?みゃーこが胸焼けするほどにべったべたに甘やかすから、もっと俺に縋ってよ」
「……それじゃ、本当に私ダメになる……」
「ははっ、まぁそれは半分冗談だけど。でもそれくらい俺はみゃーこに求めて欲しいし甘えて欲しいし頼って欲しいよ」
今でも十分、甘えさせてもらってるし、頼りきってるし、いつでも修斗さんのことを求めてる。