とろけるような、キスをして。
拍子抜け
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「みゃーこ、おはよ」
「……おはよ」
朝、ふと目を覚ますと先生は先に起きていたようで、私に腕枕した状態でスマートフォンを弄っていたよう。
私が起きたのを見て、手に持っていたスマートフォンをベッドに置いた。
「昨日、みゃーこあのまま寝ちゃったから、起こすのも可哀想で。向こうの部屋で布団に寝かしてあげようと思ったんだけど、みゃーこが俺の服掴んだままだったから布団敷けなくて。ごめんな、一緒の布団で」
「……ううん。私こそ迷惑かけてごめん」
「迷惑じゃないよ。可愛いみゃーこが見れたから俺は満足」
「……馬鹿」
憎まれ口を叩いて、身体を起こす。
数時間前のことを聞きたいのに、先生があまりにも普通に接してくるから逆に聞けない。
本当に覚えていないのだろうか。それなら、私も何も知らないふりをした方がいいのかも。
まだ高鳴っている心臓を、深呼吸して少し落ち着かせた。
「……先生、ご飯食べよ。私作るから」
「え、いいの?」
「うん。ついでにお弁当も作ってあげようか」
「マジ?やった!」
子どもみたいに喜ぶ先生に笑いそうになりながら、先生の寝室を出た。
私服に着替えて顔を洗ってから、昨日買った食材を使って、朝食とお弁当を作る。
焼き魚と卵焼きにお味噌汁。簡単な朝食だけど、先生は目を輝かせて食べてくれた。