とろけるような、キスをして。
「……ん、んあ……」
私の舌を絡めとり、ねっとりと口内を犯す。
いつの間にか片手が離れ、私の頭の後ろを押さえてどんどん押し付けてくる。
修斗さんの首に手を回すと、私も同じようにグッと引き寄せた。
お互いの熱い吐息が絡み合い、部屋には嫌らしい水音が響く。
絡まる舌は甘く、熱い。
次第に薄くなる酸素。それが思考を停止させて私の肌を上気させる。
……あぁ、気持ち良い。
そっと離れた唇。キスの余韻か、頭はボーッとしていて。
「……やっばい……」
私の表情を見て吐息を漏らすようにこぼれたその言葉が。私を見るその獲物を狙う狼のような視線が。
私の心の奥底を刺激して、熱く濡らす。
「……みゃーこ。やばい」
「……」
「みゃーこを骨抜きにしようと思ったのに、俺が骨抜きにされた……」
私に負けないくらいの真っ赤な顔で、頭を抱えるように私の首筋に顔を埋める。
普段は私よりも何歳も年上で、余裕でいっぱいなのに。
その珍しく余裕の無い姿が可愛くて、無理矢理顔を引き寄せて、私からキスをする。
「私も、やばいかも。……もっとしてほしい」
恥ずかしくてすぐ視線を逸らすけれど、何も言わずに身体を起こされて。
「……そんな可愛いこと言われたら、もう止めらんねぇから」
横抱きにされたかと思うと、ダブルベッドのある寝室に連れて行かれる。
そっとシーツの上に降ろされると、すぐに私の首筋を唇と舌が這う。
「……あっ……ま、って……」
「待たない。もう無理。みゃーこが可愛すぎるのが悪い」
「ひゃっ……ちょ、あぁっ……そこっ……」
「……そういえばみゃーこは耳弱かったね……。
ほら、もっと気持ち良くさせてあげるから。その可愛い声、いっぱい聞かせて?」
甘い声と共に激しいキスが落ちてきて。
二人重なったまま、シーツに沈む身体。
私は甘い刺激に何度も喘ぎ、その度に目の前の彼は私に愛を囁き。
「美也子。……大好き」
初めて呼ばれた"美也子"。それにギュッと身を締めた私を修斗さんは何度も執拗に刺激して。
私は叫ぶように鳴く。そしてそのまま意識を手放したのだった。