振り向けば君がいて
第4幕
放課後
「澤田!居残りなー!」
「わかってます!残ります!」
「お前は、どうして、こんなに数学が破壊的なんだよ!」
「嫌々、数学なんて嫌いだし!え?!これ、どうやって解くの?」
「どれだ?これは、この公式を使うんだよ。」
先生とあたしの距離が0cmになった。
ドクッ!やっぱり、心臓がなる。
先生、好きになってもいいかな?
「澤田!」
「はい!」
「どうした?俺の顔になんかついてるか?」
「いえ、何もついてないです…。」
「今日は、ここまでな!明日もやるから残れよ!あ!あと、これ!俺のLINE!追加しとけ!」
「え?!はい。」

寧々side
え?!LINE?!何で?!わかんない。
この手紙をあたしは、このまま受け取っていいのかな。確かに雅先生のことはすき。
いつもならない、高鳴る鼓動…。
先生のこと、もっと知りたいって思う。
こんなのだめだよね。先生に恋するなんて。
あたしは、どっちを選べばいいの?
尭?それとも、雅?
あたしの気持ちは、どっちなの?!
あーー!!もう、わかんないよー!

「じゃあ、先生!あたしは、これで帰ります!さようなら!」
「お疲れ様!気をつけて帰れよ!さようなら!」
「寧々ー!」
「いま、帰り?」
「ん?あ!尭!あ!うん!そうだよー!」
「一緒に帰ろうぜ!」
「うん!いいよー!」

雅side
俺、なんで、澤田にLINEなんて教えたんだろう。馬鹿だよな。あいつの照れた顔が頭から離れない。あいつが、斎藤といるところをみるとモヤモヤして、自分のものにしたくなる。あいつ、俺のLINE追加してくれるかな…。心配だな…。大丈夫だよな。よし、気長に待とう。
寧々からのLINEを…。

自宅
「先生のLINE追加しようかな。」
「え?!何か言った?」
「ううん。なんでもない!」
ママには、まだバレたくないから。
だから、この気持ちは内緒。
LINE
「雅先生!追加しました!寧々です!」
「お!澤田!追加ありがとうな!」
「何で、LINE教えてくれたんですか?」
「いや、ちょっと澤田の事気になってな!」
「え?!どうして、あたしのこと気になってるんですか?」
「いや、なんとなくだよ!なんとなく!」
「明日も、数学教えてください!」
「了解!もう、明日も早いから寝ろ!
 おやすみなさい!寧々!」
「おやすみなさい!雅先生!」
「雅先生って辞めてくんない?雅でいいか
ら!」
「うん!おやすみ、雅!」

寧々side
雅でいいから!ってなに?!きゅん!
すき!先生だいすきです!あ!違う!
雅だいすき!らぶー!

明日からの学校が楽しみになってきた。
明日から雅に会うのが楽しみ…。
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