振り向けば君がいて
第5幕
「せんせーい!昨日は、ありがとうございました!また、お願いします!」
「あ?うん!おう!今日も居残りな!」
「はい!」
「あ!そうだ!」
ん?なんだろう!先生が近づいてくる。
え?!待って、なに?!
「寧々?お前は、俺だけみてればいーの!」
「へ?!」
「じゃあ、放課後なー!」
「ずるいよ…。」

寧々side
耳元で囁くなんてずるいよ。
意地悪雅!
でも、好きって気持ちは胸にしまう!
あー!あっつい!絶対顔真っ赤だ!
もう!先生のばかー!!

「寧々ー?」
「美琴ー!どうしたの?」
「顔真っ赤だけど、どうしたの?」
「何でもないよー!!今度教える!!」
「え?!今教えてよ!」
「仕方ないなぁ…。じゃあ、教える!」
「なになに?」
「あのね、雅先生から"俺だけみてればいーの"って耳元で囁かれて、照れた笑」
「ねぇ!!なに!そのきゅんな話し!
てか、寧々、雅先生のこと好きなの?」
「え?!ん?!うん。まぁ…。」
「へぇ…。まぁ、がんばってね!」
「うん!がんばるね!」
「うん!じゃあ、まったね!」
〜昼休み〜
「寧々!ちょっと屋上きて!」
「ん?なに?」
「いいから!こい!」
「なに?」
「あのさ、雅先生のこと好きなんだって?」
「うん。好きだけど、なんで?あんた達に関係ある?」
「関係あるから!」
いや、まってよ!なんで、あたしが美琴達にこんなこと言われなきゃないの?!
意味わかんないんだけど笑
「どう関係あんの?」
「昨日、雅先生から手紙貰ったでしょ?」
「貰ってないけど…。」
「は?しらばっくれんの?!」
「しらばっくれてないけど…。」
「ま、いいわ。じゃ、あたし次の授業あるから行くわ!」
「うん。じゃあ!」
「寧々!あんたは、ここにいな!」
「え?!なんで?!」
「自分で考えなよ!」
「わかった。」
〜10分後〜
あ!雨だ。
どうしよう。屋上に閉じ込められたまま。
誰か、助けて。
「おーい!澤田!なーにやってんだ?」
「先生…。」
「は?!なに?!泣いてんの?」
「泣いてません。グス」
「俺に見せてみろ!」
「泣いてないですから!」
「待て!このまま教室に戻るのか?
 その顔で!その服で…。」
帰ろうとしたその時、腕を掴まれた。
腕を掴まれたまま、そのまま先生に抱き締められた。
「先生?どうしたんですか?」
「5分でいいからこうさせて。」
「俺は、寧々が泣いてる姿みるのが辛い。
 泣くなら、俺の前で泣け!俺は、いつでも
 駆けつけるから!」
「先生…。ありがとう!」
「おう!今日はもう、残らなくていい!」
「はい!わかりました!帰ったら連絡します!」
「おう!」

〜LINE〜
寧々(雅!今、家に着いた!今日は、ありがとう!)
雅(おう!大丈夫か?なんかあったみたいだけど…。)
寧々(うん。ちょっと、美琴達に酷いこと言われただけだから。大丈夫!)
雅(無理するなよ!俺は、いつでもお前の味方だからな!)
寧々(ありがとう!)
雅(おう!じゃあ、おやすみ!)
寧々(おやすみなさい!)

〜自宅〜
「頭痛い…。フラフラするし。」
急に視界がぼやけた。
バタン!
「寧々!寧々!」
〜10分後〜
「寧々!寧々!」
「ん?あ、お母さん!」
「大丈夫なの?」
「大丈夫だよ。ごめんね。心配かけて!」
「心配かけていいのよ。今日は学校休みなさい!お母さんが、学校に連絡しとくから!」
「うん。わかった。」
「今日は、ゆっくり寝てなさい。」
「うん。」
「じゃあ、お母さん仕事行くね!」
「いってらっしゃい!」

〜LINE〜
寧々(雅…。今日学校休みます。)
雅(どうした?寧々!)
寧々(家で倒れちゃって、10分くらい気を失ってて、今日は休みなさいってお母さんが。)
雅(わかった!ゆっくり休めよ。今日、見舞いで寧々の家行くから!着いたら、連絡する!)
寧々(わかりました!待ってます!///)
雅(おう!)
寧々(部活、お願いします。)
雅(了解!)

先生とのLINEが終わった後に眠ってしまった。
気がついたら、16時半…。
その時、携帯が鳴った。ピコン!
雅(おい!寧々!着いたぞ!)
寧々(あ!わかりました!)
雅(玄関で待ってる!)
寧々(今、開けます!)
雅(おう!)

〜玄関〜
「先生…。」
「お前ってやつは…。いいから1回抱きしめさせろ!」
「へ?!」
腕を引っ張られ、先生の胸の中へ。
「心配した!」
「心配かけてごめんなさい。」
「心配かけていいからな!これからも!」
「はい!」

寧々・雅side
この気持ちは、止められない。
最初は、大嫌いだったのに。
どうしよう。止められない。
今から、素直になろう。
止められない気持ちが動き出す。
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