茨ちゃんは勘違い
慌てて咳込むと、大袈裟に息を切らせながら受話器の向こう側へ向けて演技する。
「ゴホッゴホッ!そそそ、そうなんです〜、最近風邪気味で〜」
"そうなんだ...身体冷やさないようにして寝たほうがいいよ、今年の風邪はしつこいらしいから"
本当は風邪ではなく、ついさっきまでサンドバックという名のストレス解消グッズで五体をフル稼働させていた為なのだが、会話の成り行き上、百合絵は病人という扱いになった。
「は、はい!気を付けます〜でも、あの、インフルエンザとかじゃないみたいだし、治りかけなんで、その、あの、へ、平気です!」
"治りかけでも油断しちゃ駄目だよ。ぶり返したら大変だから"
「はは〜...ははは〜...はいー...」
真面目に心配してくれている様子の晃の言葉に、百合絵は居た堪れない気持ちになってくる。
「ゴホッゴホッ!そそそ、そうなんです〜、最近風邪気味で〜」
"そうなんだ...身体冷やさないようにして寝たほうがいいよ、今年の風邪はしつこいらしいから"
本当は風邪ではなく、ついさっきまでサンドバックという名のストレス解消グッズで五体をフル稼働させていた為なのだが、会話の成り行き上、百合絵は病人という扱いになった。
「は、はい!気を付けます〜でも、あの、インフルエンザとかじゃないみたいだし、治りかけなんで、その、あの、へ、平気です!」
"治りかけでも油断しちゃ駄目だよ。ぶり返したら大変だから"
「はは〜...ははは〜...はいー...」
真面目に心配してくれている様子の晃の言葉に、百合絵は居た堪れない気持ちになってくる。