茨ちゃんは勘違い
 …。
 ……。
 ………。
 夜はこれからという事なのか何なのか、当たり前のようにカラオケ屋も混んでいて、待合室で座る事十五分。
「まだかしら~」
 茨が不機嫌そうに呟く横で、木更津が浮かない顔をしている。
 待合室で他にも待っている人は多数居て、学生から社会人まで、街中と同じように人交々一組部屋に案内されると、また一組増えるという、人口密度は全く変わっていない。
「やっぱりカラオケは止めて、他の場所にしない?」
 先ほどから浮かない顔をしている木更津は、どうもカラオケが苦手なようだ。
「なに言ってんの? ここまで来たなら意地でも歌ってから出るわよ!」
 茨が強気で木更津を制すると、カラオケの店員が二人を呼び出した。
「お二人でお待ちの城山様~101号室ご案内です~」
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