茨ちゃんは勘違い
「白石さん、お早う」
…。
(誰だっけ?)
とても素朴感溢れる眼鏡を掛け、如何にも優等生という感じの同級生らしき人物なのだが、その顔に百合絵は見覚えが無かった。
「え~…と…」
「あ、ごめんなさい。まだ入ったばかりだし顔覚えられないよね」
百合絵が困惑していると、眼鏡の娘はすまなそうな顔をして謝り、自己紹介をした。
「私、住吉桜《すみよしさくら》。一応…白石さんと同じクラス」
「え゙。お、同じクラスだったの…ご、ごめんなさい。名前、出て来なくて…」
「いいのいいの。私の方こそ、ビックリさせちゃってごめんなさい」
百合絵が慌てて謝ると、桜は丁寧に御辞儀をして、改めて挨拶をした。
百合絵は似非御嬢様だが、桜は鞄の持ち方とか喋り方とか姿勢とか、一々良いとこに住んでるぞという雰囲気を醸し出している。
その何か目映い感じに気圧された百合絵だったが、桜に倣って会釈する。
「あ、でも何で私の名前を…?」
「ああ、白石さんの2つ後ろなの」
「?」
「出席番号」
「ああ!…って、事は…」
「城山さんの後ろ」
「ああ…あははは……はぁ…」
…。
(誰だっけ?)
とても素朴感溢れる眼鏡を掛け、如何にも優等生という感じの同級生らしき人物なのだが、その顔に百合絵は見覚えが無かった。
「え~…と…」
「あ、ごめんなさい。まだ入ったばかりだし顔覚えられないよね」
百合絵が困惑していると、眼鏡の娘はすまなそうな顔をして謝り、自己紹介をした。
「私、住吉桜《すみよしさくら》。一応…白石さんと同じクラス」
「え゙。お、同じクラスだったの…ご、ごめんなさい。名前、出て来なくて…」
「いいのいいの。私の方こそ、ビックリさせちゃってごめんなさい」
百合絵が慌てて謝ると、桜は丁寧に御辞儀をして、改めて挨拶をした。
百合絵は似非御嬢様だが、桜は鞄の持ち方とか喋り方とか姿勢とか、一々良いとこに住んでるぞという雰囲気を醸し出している。
その何か目映い感じに気圧された百合絵だったが、桜に倣って会釈する。
「あ、でも何で私の名前を…?」
「ああ、白石さんの2つ後ろなの」
「?」
「出席番号」
「ああ!…って、事は…」
「城山さんの後ろ」
「ああ…あははは……はぁ…」