ねこねこ幼女の愛情ごはん〜異世界でもふもふ達に料理を作ります!〜3
「うんむ……」

「んん……うまい……」

 スプーンでカレーをすくう音と、唸り声だけが食堂に満ちた。

「んにゃんにゃんにゃんにゃんにゃ」

 これは子猫の唸り声である。

「これは……美味しすぎるわ……」

「んまいっす! んまいっす!」

 三分の一ほど食べ進めてから、ようやく言葉が発せられた。

「エルフの森のイノブタが美味しいことは知っていたけれど……これは予想以上の味よ」

 商人の娘だけあって、様々な食材を味わったことがあるルールーは、感心して言った。

「このお肉、野性味のある力強い味なのにまったく雑味がないわ。旨みだけが口に広がるの。そして、とろけるように煮込まれていてスプーンでちぎれるほど柔らかいのに、噛み締めると肉から滋味が溢れてくる……」

 ルールーは目をつぶり、うっとりした表情で肉を噛んでから「んんんーっ、美味しいわ!」と頬を押さえた。

「お肉の美味しさに絡み合うキノコの風味と香り。そして、それらを支えるのはカレールーの中に溶け込んだ、骨と野菜のスープね!」

 エリナはルールーに「うにゃん!」と答えた。

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