ねこねこ幼女の愛情ごはん〜異世界でもふもふ達に料理を作ります!〜3
「きゃー、エリナ、すっごく可愛いわ!」

 そう言って、おめかしした子猫を抱きしめるのは、真っ赤なロングヘアを後ろで結いあげて、赤いワンピースドレスに白いフリル付きエプロンをつけたルールーだ。
 ちなみに、可愛らしさと活動しやすさが一体となったスタッフの制服を身につけた彼女は「サランティーナ王妃陛下は、こっちを本業にしたほうがいいんじゃないかしら? ファッションに革命が起きそうよ」と感心していた。

「空からふわふわと降りて来た、不思議な国のお姫さまみたいだわね。よく似合っているわよ」

「ありがとう、ルールー。でもこの服は、あまり仕事向きではないと思うの……」

 そう言って、ほにゃっと困り顔をする。
 確かにスタッフの服と違って、このドレスは料理人のものではない。しかし皆は「それでいいんだよ」と笑った。

「王妃さまはさすがだわ。エリナがちょこちょこ動き回るのを予想していたのね。あのね、今日は全体を見守る役割なのよ? 厨房で包丁を握るお仕事じゃないし、エリナにはこの企画の象徴になってもらわなくちゃならないから、その服装で正解なのよ」

 ルールーに言われて「でも……」と不満顔になる子猫を、白い警備隊長服を身につけたルディが抱き上げた。今日は子猫専用のボディガードが彼の任務なのだ。
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