ねこねこ幼女の愛情ごはん〜異世界でもふもふ達に料理を作ります!〜3
「エリナさん、そろそろ時間になります。入り口脇にあるステージで開催の挨拶がありますので、よろしくお願いしますね」

 うさぎのジャンがぴょんかと楽しそうに跳ねながら、エリナを迎えにやって来た。花をふんだんに飾った特設ステージも、ジャンが手がけたものなのだ。

「わかりました。カレーライスチームの皆さん、準備はよろしいですか?」

「赤チーム、大丈夫よ」

 ルールーがウインクで答える。

「緑チームも準備万端であるぞ」

 いつものように頭に謎の布を巻きつけたウィリオ王子が頷く。

「青チームもいつでも料理を提供できますよ、お任せください!」

 頼りになる料理長のリックルが、親指をくいっと立ててお茶目な表情をした。

「了解です」

 エリナも小さな親指をくいっと立てた。

「それではエリナさん、挨拶をよろしくお願いします」

「はい! 皆さん、がんばりましょうね!」

 何度も会議を重ねて、子どもたちが中心となって作り上げてきた企画が、いよいよ開催される。

「ルールー、ウィリオ、がんばろうね!」

「うん、がんばろうね!」

「よおし、がんばるぞ!」

 良き友人同士となった3人は、子どもらしく拳を天に突き上げると気合を入れた。

 
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