ねこねこ幼女の愛情ごはん〜異世界でもふもふ達に料理を作ります!〜3
「フォーチュナ、腕、腕を緩めてあげて、エリナが潰れてるよっ」

 慌ててベッドに飛び乗ったクー・シーが、前脚でパタパタとフォーチュナの腕を叩いて、危ないところで救出してくれた。

「あら、ごめんなさいね。大丈夫?」
 
「だっ、だいじょぶっ、ですっ」

 抱擁から解放されたエリナは、大きく深呼吸をした。
 今度はそっと優しく抱きしめながら、フォーチュナが言った。

「辛かった毎日を忘れなさいと言われても、忘れられるものではないでしょう。でももう、それは過去のことですよ。あなたが地球に戻ることは絶対にありませんからね」

 子猫はこくりと頷いた。
 スカイヴェン国の優しい人々に癒やされて、最近は過去の悪夢に怯えなくなってきたエリナなのである。

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