ねこねこ幼女の愛情ごはん〜異世界でもふもふ達に料理を作ります!〜3
「なーんてね。さすがに会ったばかりでそれはないけどね。でもそのくらい、親切な隊長さんの言葉は心に響いたってことだよ」

 子犬の言葉で、フェアが先に我にかえった。

「嫌だな、クーちゃんったら、もう、驚かせないでよね! その通りよ、ルディさんはね、王都の人たちがみんな笑顔で暮らせるようにって、そういう意味で言ったの。だから、そんな、プ、プロポーズだなんて言って、隊長さんのことをからかってはダメよ」

 目を泳がせながらクー・シーを叱るフェアの姿がおかしくて、くすくす笑いながら子犬は言った。

「ねえねえ、フェアの顔、見たことないほど真っ赤っ赤だよ? ルディ隊長にカッコいいことを言われて嬉しかったんだよね。聞いてる僕だってドキドキしちゃったもん」

「そっ、それはそうだけど」

 フェアがルディをちらっと見ると、固まっているルディの尻尾が(本当か? フェアは嬉しかったのか⁉︎)と激しく左右に揺れた。

「うんうん、ふたりとも満更でもなさそうだね」

「満更でもって……にゃあん!」

 とても照れてしまったフェアは、両手で頬を押さえて「もう勘弁してにゃん!」と悲鳴をあげた。

「僕もね、客観的に見てなかなかのナイスカップルだと思うのね。だいたいふたりとも、妖精同士……」

「にゃあっ!」

 またしても、クー・シーの口からNGワードが出そうになったので、フェアが叫んで封じ込めた。

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