ねこねこ幼女の愛情ごはん〜異世界でもふもふ達に料理を作ります!〜3
「彼は妖精獣フェンリルだから、自分の使命に覚醒していなくてもこの国を守りたいっていう気持ちが強いんだ。気持ちの優しい素敵な警備隊長さんだよ。だから、王都のみんなの笑顔もエリナの笑顔もフェアの笑顔も、全部全部ぜーんぶ守りたいって思ってるんだよね!」

「うん、その意見には賛成! ルディは優しくて頼りになる人だから……って、違うの、わたしが言いたいのはそういうんじゃなくって……」

 クー・シーと一緒にルディがどんなに良い狼さんかを力説しそうになった、隊長大好き猫のエリナは「それとこれとは別なの。その、プロポーズって言葉は女の子にとって特別なんだよ」とクー・シーに訴えた。

「ふうん。よくわからないけれど、僕のからかい方がエリナの乙女心を刺激しちゃったってことなんだね。ごめんね」

 白くて可愛らしい子犬にそんな風に謝られたら、エリナは「ううん、いいよ」と許してしまうしかない。

「さてと。今夜もたっぷりと運動をしたことだし、もう休むといいよ。またルディが夜勤の時に来るからね。今夜も楽しかったね。じゃあ、おやすみなさーい」

 言いたいことを言うと、おとぼけ妖精は尻尾をふりふりして「あー、面白かった!」と満足そうに姿を消した。

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