ねこねこ幼女の愛情ごはん〜異世界でもふもふ達に料理を作ります!〜3
「んもう、面白いどころか、心臓が破裂しそうになったんですけど!」

 ルディの言葉を思い出して、また恥ずかしくなってきたエリナは、ごまかすようにぷんと膨れて口を尖らせた。
 そして彼女はペンダントを握って、子猫の姿に戻るように念じながら「我が名はフェアリナ」と唱えた。

 小さな猫耳がついた円環状のペンダント(運命を司る妖精フォーチュナがエリナのイメージにしようと、いそいそとデザインしたらしい。長い金髪と金色の瞳を持つ彼女は、この世のものとは思えないほど美しく、力もあるしっかり者の大妖精なのだが、このようにちょっぴりお茶目なところもあるのだ)から、七色に輝く光の渦が噴き上がり、エリナの身体を包み込む。

 するとそこには、ぶかぶかのワンピースを着た白い猫耳の幼女が立っていた。子猫は小さなあくびをすると、ワンピースを脱いでパジャマに着替え、もぞもぞとベッドに潜り込んだ。

「ドキドキして眠れなかったらどうしよう。それにしても、お仕事中のルディさんは……今夜もカッコ……よかった……」

 眠れなくなる心配などまったく無用の子猫であった。
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