ねこねこ幼女の愛情ごはん〜異世界でもふもふ達に料理を作ります!〜3
カレーの国の王子さま?
「よく寝たにゃーん」

 ルディ不在の夜にもすっかり慣れたエリナは、第二の我が家のようになった青弓亭のニ階の部屋で目覚め、ベッドを降りた。
 サランティーナ王妃に貰ったパジャマ(子猫のファッションコーディネーターとしての仕事を楽しむサランティーナ王妃がデザインし、王家の御用達の店が作成したものだ)を脱ぎ、同じく王妃が作ったロイヤルブルーの青弓亭の制服と白いエプロンを身につけたエリナは、鏡の前でふと自分の姿を見た。

「あれ? 服が縮んだ?」

 制服である、品が良くて動きやすいワンピースドレスの丈が、今朝は短いような気がするのだ。

「前はこんなに膝が出てなかったような気がするんだけど……」

 ちょこちょこ動き回る子猫のワンピースドレスは、足捌きが良いように膝が隠れる程度の丈であった。しかし今は、そこから可愛らしい膝がちょこんと顔を出している。

「この長さ、なんだかファミレスの制服のスカートみたい……」

 日本にいた時のアルバイトと、毎日の激務を思い出してしまったエリナは、慌てて顔をぷるぷる振った。

「今はあの時と違って、楽しくてやり甲斐がある仕事をしてるんだから。そう、おやつもたっぷり食べながら、美味しいものを作る生活を……」

 その時、子猫のお腹からきゅるんと可愛らしい音がしたので、エリナは急いで階下に降りた。

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