ねこねこ幼女の愛情ごはん〜異世界でもふもふ達に料理を作ります!〜3
 エリナとルディは頷きあったが、ウィリオ王子とルールーは怪訝そうな表情だ。

「その話は、ウィリオ王子殿下がスカイヴェン国王家に持っていく、ということなのかしら? 殿下、大丈夫?」

「ううむ…各国の国交とカレーライスを通しての輸出入の活性化をスカイヴェン国側に説明して、利益があることを納得してもらい……そんなことがわたしにできるか……いや、ここはがんばって、なんとかしなければ!」

「え? そんな面倒なことはいらないですよ?」

 エリナは不思議そうに言った。

「ルディさんがやろうって言うんだから、反対する人はいないでしょう?」

「ああ、いないな。むしろ新しいカレーライスに興味津々になるだろうから『いいぞ、もっとやれ』と言われるだろうし……ああ!」

 ルディはルールーとウィリオ王子に改めて自己紹介をした。

「言い忘れていたな。俺は王都の警備隊長だが、スカイヴェン国の第一王子なんだ」

「……え?」

 ふたりの声が揃う。

「そうなんですよ。ルディさんは、カルディフェン・ラーダ・スカイヴェンっていう、長くてカッコいい名前なんですよ」

 なぜか得意顔のエリナに『カッコいい』と言われて、ルディの尻尾は激しく左右に揺れた。

「……えええええーっ!?」

 そして、店内にふたりの声が響き渡った。
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