ねこねこ幼女の愛情ごはん〜異世界でもふもふ達に料理を作ります！〜３

　こうして、エリナ、ウィリオ王子、ルールーが中心となり、企画が進められた。
　ウィリオ王子の従者であるセラも、ルールーの従者である物静かな（というか、めったに口を開かない）イーシーも、カレーライスのレシピをエリナから習うという目的のために選ばれたということなので料理の心得がある。彼らふたりと本職のリックル料理長が調理のチーフとなる。

　そして、作られた３種類のカレーライスをどう振舞うかという当日の設営などの縁の下の力持ち役は、本部長に「とりあえず、こっちの仕事は置いておいていいから。全力で子猫ちゃんの力になってやれ」と言われ、なぜか出向扱いにされた諜報部員であるうさぎのジャンがチーフとなった。

　王都での子猫の生活を見守っているうちに、すっかりエリナのファンになってしまった諜報部員たちのやっかみはすごかった。
　彼に「お前だけ、ずるいと思う！」「ジャン、俺も連れて行ってくれ〜」「あの白耳ちゃんに、ほわっとした白耳ちゃんに、俺ももっと近づきたいんだ」とかなりの人数の部員がすがりついて来たが、彼らはすべて鬼瓦の表情になったゴリラ獣人の本部長に引き剥がされて仕事に戻って行った。