冷徹御曹司の溺愛は突然に、烈火のようにほとばしる~愛なき契約夫婦の艶美な一夜~
「そういえば明日の集まりですがお菓子を皆さんにお持ちしたほうがいいと思ったのですが何個必要ですか?本当はもっと前に買っておきたかったのですが響さんに聞けなくて。どんなものが嫌いとかあれば考慮して買ってきます。」

「あぁ、そっか。そういうものが必要か…。今までは家庭がないからそんなこと考えもしなかったよ。」

「そうですね。一応家庭を持ったし、妻として皆さんに手土産をお渡ししたほうがいいのではないかと思って。」

「ありがとう。数は…7かな。嫌いなものはわからないから無難なものでいいかな。」

「7ですね。では1個余分に8用意しておきましょう。あとはご両親にですね。年明けいつもお世話になっているので米山さんにもお渡しできるよう買ってきますね。」

「親か…。」

「ウサギ屋の和菓子か天秤堂のバームクーヘンあたりかしら。響さん、これを片付けたら行ってきますね!」

「あぁ…。」

食べ終わった鍋や食器を洗い、身支度を整えた。

『行ってきます』と一声かけようとリビングへ向かうと響さんが車のキーを持ちコートを着て待っていた。

「ごめん、ボーッとしてたよ。俺も行く。」

「え?せっかくの休みなのでゆっくりしててください。」

「大丈夫。それに荷物大量だろ?」

「でも…」

「気をつかうのはお互い無しだ。さ、行こう。というかどこに行けばいい?」

「ふふ、では銀座までお願いします。」

「りょーかい。奥さん。」

奥さん、なんて言われドキッとしちゃう。
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