冷徹御曹司の溺愛は突然に、烈火のようにほとばしる~愛なき契約夫婦の艶美な一夜~
響さんの車に乗せられセレブ御用達のショッピングモールへ連れてこられた。

下着から服から全て着替え直し、スッキリした。

「響さん。いつもありがとうございます。」

「どういたしまして。」

私の手を取りレストランフロアへと進む。
 
「玲奈、何が食べたい?」  

「うーん…何かなぁ。こんな素敵なところに来たけれどオムライスが食べたいかなぁ。」
 
「オムライスか、いいね!」

私の意見を尊重してくれ、洋食屋さんにはいった。

半熟の卵がとろーりしていてすごく美味しい。

「玲奈は翻訳ってことは英語が得意なの?」

「得意、というか好きが近いですね。一応英文科も出てます。」

「そっか。俺知らないことだらけだな。」

「お互い様ですよ。私もまだ知らないことだらけで響さんのことを知れるとうれしいです。」

「そうだな。玲奈のことをどんどん知ると嬉しくなるよ。」

「夫婦なのにね。」

「そうだよ。夫婦なんだけどな。」

「玲奈の訳した本を見てみたい。」

「ダメー!絶対ダメ。恥ずかしいもの。」

「そっか…そのうち見てもいいものがあったら見せて。玲奈の翻訳みたいからさ。」

「成長したら、ですね。」

「俺も何か成長したいなぁ。日々のことに追われてるだけだから何かやりたいなぁ。玲奈が頑張ってるのを聞いたら新しい何かをやりたくなったよ。」

「何か見つかるといいですね。」

私たちはショッピングモールをブラブラと歩き始めた。

もう手を繋いだり、肩を抱かれたりするのは当たり前のようになり自然と私もピッタリくっついてしまうようになった。

響さんの隣を歩けて嬉しい。
このままずっと隣を歩き続けたい…。
そう思わずにはいられなかった。
< 133 / 205 >

この作品をシェア

pagetop