冷徹御曹司の溺愛は突然に、烈火のようにほとばしる～愛なき契約夫婦の艶美な一夜～

嘘

今日からまた日常に戻った。
朝送り出すときにチュッとキスされるのが今までと違ってくすぐったい。

私は急いで家事をして翻訳の仕事を始めた。
いつもの通りに戻った。
夕方になると夕飯を作り、ご飯のあと2人でのんびりして、たまにじゃれあって…
また翌朝が来る。

何もかもが順調に思えた。

千波にも久しぶりに会うことができ、新婚旅行に行ったことを報告した。
お土産を渡し、千波からはお祝いを言われた。

「玲奈に先越されたー！」

「ごめん。」

「謝らないでよ！虚しくなるじゃん。」

「ごめん。」

「もうっ！でも幸せそう。よかったね！お祝いさせてね。」

「ありがとう。」

千波との楽しいランチもあっという間に終わり、家へ帰る道すがら携帯が鳴った。

ピロピロピロ…

あれ？誰かな？

珍しい、お母さんだわ。