冷徹御曹司の溺愛は突然に、烈火のようにほとばしる~愛なき契約夫婦の艶美な一夜~
目を覚ますと響さんは部屋にいなかった。
私はどれだけ眠っていたのだろう。
カーテンも閉められており時間がわからない。
響さんが見えなくて急に不安になった。
私は身体を起こしスマホを探す。

トゥルルルル…
「はい。」

「響さん、どこにいるの?」

「目が覚めた?今フロントでご飯のこと聞いてたんだ。すぐに戻るよ。」

そっか。
こんなことで連絡するなんて子供みたい。 

すぐに響さんは部屋に戻ってきた。

「ごめんな、目が覚めたときにいなくて。」

「ううん。ごめんなさい…子供みたいなことしちゃって。」

「さ、少しは食べれそう?」

「はい。少しなら。」

私たちは教えられたお店で食事を取り、ホテルでお風呂に入り休むことにした。
また明日実家には行くつもり。
私は精神的に不安定で、響さんにそばにいてもらいたくてくっついていたくてしかたなかった。
私は響さんの胸にピッタリと頬を寄せ、またしがみつくと抱きしめてくれ、そのまま2人で眠った。
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