冷徹御曹司の溺愛は突然に、烈火のようにほとばしる~愛なき契約夫婦の艶美な一夜~
昼寝から起きると響さんはまだ仕事をしていた。

「玲奈、起きたの?」

「はい。ちょっと寝ちゃいました。」

「ここは静かでいいところだな。落ち着けるよ。」

「そうですね。何もないですから。」

「何もないことが1番の贅沢だろ。」

「そうですかねぇ…。すこし散歩に行きますか?」

「大丈夫なのか?」

「はい。先生にも少し動き始めるように言われましたから。」

「じゃ、少しだけ…。」

俺たちは1階へ降りるとお母さんが料理をしていた。

「あら?起きたの?」

「うん。すこし散歩でもしてこようかなって思って。」

「あらそう?なら買い物行ってきてちょうだい。卵とお酢買ってきて。」

「はーい」

俺たちは2人で買い物に出かけた。
久しぶりの2人での外出に嬉しくなるが玲奈のことが気が気でならない。
何度も大丈夫か?と尋ねてしまうと玲奈は呆れたように俺を見つめ、俺の腕に絡まってきた。

「じゃ、ぶら下がることにしますね。」

「それはいいな。そうしてくれ。俺も嬉しいから。」

どこのバカップルかと思うくらいにくっつきながら歩き出した。
買い物だけなのにこんなに楽しいなんて俺本当に玲奈が好きすぎるな。
1人そう思い苦笑いをしてしまった。
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