冷徹御曹司の溺愛は突然に、烈火のようにほとばしる~愛なき契約夫婦の艶美な一夜~
東京へ戻り、マンションの近くにある産婦人科にすぐに行った。

紹介状も持参したが診察し、経過は良好だとお墨付きをいただいた。

次の診察まで徐々に体を慣らし体力をつけていくよう説明を受けた。

たしかに玲奈は寝ていた期間が長すぎて体力がものすごく落ちていた。

家事は無理することないから家政婦を雇おうと言ったがそれだけは嫌だと言っていた。
そのため買い物だけはネットスーパーに頼むようにいい、あとは様子を見ることにした。

俺は心配で日に何度もメールする日々が続いた。

流石に玲奈には呆れられ、1日1回にするよう注意された。
何かあれば玲奈が自分から連絡をするから、と何度も言い聞かせられた。
 
俺がメールしたくても出来なくなりヤキモキしてると米山が笑いながら近づいてきた。

「とうとう怒られたのか?」

「なぜ?」

「そりゃそうだろ。しつこいんだよ、お前は。」

「心配なんだから仕方ないだろ!」

「玲奈さんは子供じゃないんだからもう少し束縛を緩めないと嫌われるぞ。」

「そんな…。」

「とにかく適切な距離感は大切だ。いつからこんなになったんだか…。」

うなだれる俺を見てクスクス笑ってるのが腹立たしいが他人から見ても俺は束縛してるらしいからほどほどにすることを心がけることにした。
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