冷徹御曹司の溺愛は突然に、烈火のようにほとばしる～愛なき契約夫婦の艶美な一夜～
俺は母さんの気持ちを聞けて穏やかな気持ちになった。

苦労して産んでくれたことも、兄貴のことで当たったことも、俺に強要してたことも全て母さんはわかってくれたんだと思った。
謝ってくれるなんて思いもしなかった。

俺とはもう連絡できないと思っていたから連絡もしてこなかったんだと分かった。

もし俺が今日連絡しなかったら永遠にタイミングは掴めなかっただろう。
このまま何も知らず、気付かなかっただろう。

あぁ、慶介に感謝だな。
産んでくれた玲奈にも、連絡を勧めてくれたご両親にも感謝したい。

俺が病室に戻ると3人は不安そうに俺をみてきた。

「母が今までのことを謝ってくれました。それに俺が父親になったことを喜んでくれました。」

「良かったな。」

「響さん…良かった。本当に良かった…。」
玲奈は涙をこぼしながら喜んでくれた。
俺があれだけ悩んでいたことを知っていた玲奈にとっては本当に心配してくれていたんだろう。

俺は玲奈の頭を撫でながら「ありがとう。」と何度も言った。

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