冷徹御曹司の溺愛は突然に、烈火のようにほとばしる~愛なき契約夫婦の艶美な一夜~
響さんとのご飯はいつも美味しさを共有しあえるし、話も楽しい。

ついつい箸が進んでしまいお腹がいっぱい。

2人でお腹をさするようにして店を出た。

また2人でショッピングモールを腹ごなしに歩き回る。

「響さんは他に見たいものはありますか?」

「ないかなー。玲奈は?」

「私は見るのが一番楽しいです。」

「ならフラフラするか。」

「いいんですか?」

「なんで?」

「いえ…目的なくフラフラ見て回ってもいいのかなぁって。」

「え?いいんじゃない?世の中みんな買いたいもの買うだけじゃないと思うけど。」

それはそうなんだけど…。
悠真と付き合っていた時は出来なかったことを響さんは次々といとも簡単にやってのけてくれる。

私たちは目的もなくフラフラと歩き回った。
途中で見つけた琉球ガラスでできたコップを2つ買った。

物産展がやっており、私たちは色々試食し、気に入った物をいくつか購入した。

響さんも試食とかするんだなぁ…と見ていると、
「俺も試食とかするんだな、とか思ってるんだろ。普通にするぞ。」

「え?」

「見てたら分かるわ!玲奈の考えてること。何度も言うが俺は普通だ。」

「すみません…」
< 60 / 205 >

この作品をシェア

pagetop