冷徹御曹司の溺愛は突然に、烈火のようにほとばしる~愛なき契約夫婦の艶美な一夜~
この前の話からコンスタントに週に2つの仕事を回してきてくれるようになった。

家事もしつつとなるとすごくいいペースだと思う。

買い物に行くこともあるし、掃除や料理も手を抜きたくはない。

凝ったことはできなくても私なりに努力はしたいと思う。

だから週に2つ。

千波はそれでも速いと言ってくれる。

私も楽しくてついつい頑張ってしまう。



久しぶりに響さんにパーティーの同行を頼まれた。

私は里美さんに以前教えていただいた美容室に予約をした。そこでメイクもお願いした。

服は以前大量に選んでもらっていたので問題はない。

ドレスに着替え、響さんとの待ち合わせよりかなり早く家を出た。

それでも私のヘアメイクでギリギリだった。
もっと早く支度し始めないとダメなのね…。

待ち合わせ場所まで小走りで急ぐとすでに響さんは到着していた。

「そんなに慌てなくて大丈夫だよ。それにタクシーに乗ってきたら良かったじゃないか。」

「あ、そっか。ついつい走ってしまいました。ごめんなさい。ヘアメイクが崩れてみっともないことになりますよね。」

「いや、そんなことはないがタクシー乗ってもよかったのにと思っただけだよ。」

「ありがとうございます。」

「さぁいきましょうか、奥様。」

「かしこまりました、旦那様。」

私たちは仲良く腕を組んで歩いた。
いかにも新婚であることをアピールするかのように…。

会場へ入ると皆さん夫婦同伴かパートナーを連れてきている。
 
ご年配の方だとお子さんを連れてきており、なんとなく結婚相手を探しているのかも、と思いたくなるような光景に見える。
< 72 / 205 >

この作品をシェア

pagetop