冷徹御曹司の溺愛は突然に、烈火のようにほとばしる～愛なき契約夫婦の艶美な一夜～

旅館は贔屓にしているところと聞いていたが、流石という感じ。
門構えからして格式の高さを表しており、日本旅館とはこういうもの、と思わせるような風格があった。

車がエントランスへ入ると女将や仲居さんたちが並び迎え入れる。

車のキーを預けるとすぐに部屋へ案内された。

女将がお茶を入れながら挨拶をしてくれる。

「弓川様、この度はようこそお越しくださいました。また、この度はご結婚おめでとうございます。どうぞごゆっくりお過ごしくださいませ。」

「女将、妻の玲奈です。よろしくお願いします。」

「玲奈様。何かお困りなことなどございましたらどうぞお言いつけ下さいませ。ごゆっくりお過ごしいただけますよう従業員一同精一杯おもてなしさせて頂きます。」

「ありがとうございます。久しぶりの温泉なのでゆっくりさせていただきます。」

「ではごゆっくりとお過ごし下さい。お夕飯は何時頃にされますか？」

「じゃ、6時半くらいからでお願いします。」

「かしこまりました。失礼致します。」