冷徹御曹司の溺愛は突然に、烈火のようにほとばしる～愛なき契約夫婦の艶美な一夜～

「玲奈さんが困ってるのが分からないんですか？まったく…。」

「困ってない。」　

「ご本人はそう思ってなさそうですけど…。」

2人が私に振り返るように見てきた。

えっと……
困ってますと言っていいの…かな？

米山さんは言えという顔をしているが響さんはそんなことないよな？という顔をしている。

「え…っと。人がいない時は妻は必要ないのかなぁ〜なんて思ったりして…。迷惑なわけではないんですけど…でも必要ないのかなとは思ったり…。」

2人同時に、
「「ほら！」」
という。

「人がいない時は不要だと言われてるぞ！」
「迷惑ではないと言ってるぞ！」
また２人同時に言う。

仲がいいんだなぁ…。

私が笑うと、2人はこっちを見て、
「「何が楽しいんだ」」
とまた言う。

「お二人は本当仲がいいんですね！息ピッタリ。」

「「そんなことない」」

「ほらほら、仲がいいじゃないですか。」

こんなに息の合う人と巡り会えるなんて羨ましかった。
男とか女とか関係なく、人生の中でこんなに気の合う人と巡り会うなんて素晴らしいことだと思う。