遅咲きの恋の花は深い愛に溺れる
二人で過ごす時間はあっという間に過ぎていく。おしゃべりをしたりDVDを観たりしていたら、もう夕方になっていた。
「全然お腹すきません」
「僕も。すき焼き食べすぎたかな」
「夕飯はいりませんね。あ、でも甘いもの食べたいかも」
「コンビニでも行く?」
「はいっ」
外に出るとすっかりと陽は落ち薄暗くなっていた。コンビニまではすぐそこだ。昼間もガス缶を買いに二人で歩いた。同じ道を、秀人は慣れたように歩いていく。その姿を半歩後ろから見て、和花は急に胸がぎゅんぎゅん締め付けられた。
(佐伯さん、後ろ姿もかっこいい……。手、繋ぎたいな……)
そっと袖を掴むと、秀人は気づいて立ち止まる。
「どうかした?」
「えっ、いや、何でも……」
急に恥ずかしくなりパッと手を離すと、秀人は声もなく微笑む。そして和花の手をぎゅっと握るとまた歩き出した。
(うわぁ~うわぁ~)
あたたかくて大きな手は和花の心ごと掴んで離さない。
「手、繋ぎたかったの?」
「……はい」
「遠慮しなくてもいいのに」
「……だって」
「そんな和花も可愛いけど、積極的な和花も見てみたいな」
少し意地悪そうに微笑む秀人に、和花は顔を真っ赤にしながら口をパクパクさせた。それを見て秀人は楽しそうに笑った。
「全然お腹すきません」
「僕も。すき焼き食べすぎたかな」
「夕飯はいりませんね。あ、でも甘いもの食べたいかも」
「コンビニでも行く?」
「はいっ」
外に出るとすっかりと陽は落ち薄暗くなっていた。コンビニまではすぐそこだ。昼間もガス缶を買いに二人で歩いた。同じ道を、秀人は慣れたように歩いていく。その姿を半歩後ろから見て、和花は急に胸がぎゅんぎゅん締め付けられた。
(佐伯さん、後ろ姿もかっこいい……。手、繋ぎたいな……)
そっと袖を掴むと、秀人は気づいて立ち止まる。
「どうかした?」
「えっ、いや、何でも……」
急に恥ずかしくなりパッと手を離すと、秀人は声もなく微笑む。そして和花の手をぎゅっと握るとまた歩き出した。
(うわぁ~うわぁ~)
あたたかくて大きな手は和花の心ごと掴んで離さない。
「手、繋ぎたかったの?」
「……はい」
「遠慮しなくてもいいのに」
「……だって」
「そんな和花も可愛いけど、積極的な和花も見てみたいな」
少し意地悪そうに微笑む秀人に、和花は顔を真っ赤にしながら口をパクパクさせた。それを見て秀人は楽しそうに笑った。