シェアハウスの相手は推しで溺愛されました。 【完】
「はぁ、はぁ。
はるくんの足、速すぎでしょ。」
「そうか?
お前の足が遅いだけだと思うけど。」
今、私とはるくんは、はるくんの家にいる。
服、物凄いびしょ濡れだ。
「服、物凄くびしょ濡れだけど、寒くないか?」
「ちょっと寒いかも。」
私達が走り出した途端、雨は斜めぶりだし、激しくなるし最悪だった。
「だよな、俺も寒い。」
はるくんはそう言うと、いきなりタンスをあさり始めた。
何か、探してるのかな?
手伝った方がいいかな?
だけど、ここは人の家だから大人しくいた方がいいよね。
人のタンスをあさるわけにはいかないもの。
私は、家の中を眺めた。
相変わらず、たくさんのゲームがあった。
はるくん、ただゲームが好きなだけじゃなくてゲーム、物凄くうまいんだよね。
「っっ!」
頭の上に何かがのった。
「お前、何、人の家ジロジロ見てんだよ。
これ、姉貴の服。
多分サイズ、同じだと思う。」
「ありがとう。はるくんってお姉ちゃんいたんだね。」
知らなかったな〜。
「まぁな。
というか、お前、かぜひくから早く脱衣場で着替えてこい。
シャワーも浴びていいからな。」
「はるくんは?」
「お前が、脱衣場から出た後だから早くしろよ。」
「は〜い!」
私は、はるくんの家のシャワーを借りた。
はるくんは、はじめ私に物凄く冷たかったのに今じゃこんなに優しくしてくれる。
こんないい友達を持って幸せだな〜。
真希に感謝しなくちゃ。