シェアハウスの相手は推しで溺愛されました。 【完】
怜喜くん登場
「私、昼食買ってくる。」
「うん、いってらっしゃ~い!」
私は今、真希とはるくんと一緒に大学の食堂に来ている。
「何にしようかな〜?」
私、実は食堂に来るのが初めてなんだ。
食堂って、メニュー少ないのかなって思ってたら意外と多くてびっくりした。
今度から、食堂利用するのも悪くないかも。
「すみません、天ぷらうどんください。」
食堂のおばさんに注文をした。
カレーライスと迷ったんだけど、天ぷらうどんにのっかっているえびに目を奪われたから、天ぷらうどんを注文した。
カロリー高いけど……。
今日、翔太くん何食べるのかな?
翔太くんの事だから、めっちゃお洒落な料理作ってそう〜。
「はいどうぞ、天ぷらうどん。」
「ありがとうございます。」
私が、考え事をしているうちに天ぷらうどんが出来上がっていた。
おばさんから、天ぷらうどんを受け取って真希達のいる席に向かう。
すると、
「み〜れいちゃん!えび頂戴!」
後から声が聞こえた。
慎重に、天ぷらうどんを持って振り向くと、
私に向かって手をふる、薄茶色の髪の毛をして、耳にはピアスをしている男の人がいた。
誰だろう?
あんなにチャラそうな人、知り合いだったかな?
「三玲ちゃん、もしかして覚えてない?
よ〜く見てみて。」
いや、見てみてと言われても流石にこんなチャラい人知り合いじゃない……。
私はそう思いつつよく顔を見ると、
「あぁ!!もしかして怜喜くん?!」
「そうそう!
三玲ちゃん、久しぶりぃ〜!」
怜喜くんとは、高校生の時の友達だった。
だけど、こんなに派手だったけ〜?
性格は昔と変わってないけど、高校生の時、怜喜くんは眼鏡かけてたし、性格はチャラ男、見た目は真面目だった。
「怜喜くん、なんか変わったね〜?」
「悪い意味で?」
「ううん、違う。
なんか怜喜くんが怜喜くんになったみたい。」
高校生のころ怜喜くんは、外見と性格があってない感じがしたし、『もっと派手にしたいんだよね〜。』って怜喜くん言ってたし、いい意味で変わったんだな。
「三玲ちゃん、天ぷらうどんどこで食べるん?」
「私は、友達と一緒に食べるよ。」
「僕、ついて行っていい?」
う〜ん、どうしよう。
久しぶりに会ったし、もっと話したいから…
「いいよ〜。」
「ヤッター! これ持つわ。」
怜喜くんはそう言って、私の手から天ぷらうどんがのったらお盆を取った。
「ありがとう。」
「三玲ちゃん、こっち?」
「違う違う、こっち。」
怜喜くんと高校生の時みたいに話したいな。